鎌倉。小町通りの裏の小道。10年近く通ってきたミルクホール。
陽射しがこぼれる窓、賑やかなお喋りの声、知っていたのはレモンジュースやケーキの味ばかり。


初めて夜のミルクホールを訪れたのは2年前、密やかな雰囲気が魔法の森のようで、
幼い頃から知っている場所でお酒を飲んで、すごくいけないことをしてる気がしました。
アルコールは効かなかったけれど甘い薬みたいな空気にとろんとした。


その時流れていたのがこの盤。

helen merrill

helen merrill

頼んだお酒はアレキサンダー。彼はマティーニ。今でも覚えている。
気恥ずかしさを掻き消すように他愛もない話をしてお店を出て、
どん、と空が震える音で魔法が解けた。鎌倉花火大会でした。


最近いろんな場所で彼女の歌声を耳にする。その度に思い出します。*1

*1:でもこってりムーディーなこの盤を昼間のおそば屋さんで流すのはどうかと思う